盲腸便

 「うさぎと牧草」の所で、ヘタくそな消化器官の図解で説明したように、うさぎが食べた物の中で、 粗い繊維質は正円小嚢という器官で、排泄に向けて押し出されますが、(結腸で分かれるという説もあります)
粗い繊維以外の成分が盲腸に運ばれ 、盲腸内に生息するバクテリアによって、 発酵され高品質・高カロリーな栄養源として変化させ、それを摂取し栄養源としています。

自然界でうさぎのエサとなる物は栄養の乏しい草木や樹皮で、 それを効果的に無駄なく栄養に替えるシステムが、うさぎの盲腸便を製造する 器官の発達だと思います。

盲腸便を意図的に食べさせないようにするとみるみる痩せてしまうそうですが、それだけ栄養価が高いという実験であり、 おうちのうさちゃんのダイエットに利用しようとは思わないで下さいね!

意図的に食べさせないのでは無く、盲腸便をあまり食べず放置する子がおりますが、 大抵の場合、盲腸便を食べなくても十分な栄養が取れている場合は食べない事が多く、 「栄養が足りているから問題ない」と仰る意見もあるのですが、私の考えでは、やはりうさぎが持つ 本来のシステムは盲腸で発酵させた物を栄養としているなら総合栄養食や外部からの栄養と共に 盲腸便も食べて欲しいと思うので、ペレットやカロリーの高い食事内容を少し改善するように指導しています。

コロコロウンチと盲腸便の組成を見ても、粗繊維や乾物量はコロコロ
ウンチの方が多いですが、粗タンパクについては、盲腸便はコロコロ
ウンチの約2.3倍の栄養価があります。

強酸性のうさぎの胃に入っても酸で盲腸便の発酵物が壊れない様に、盲腸便の表面は粘膜で保護され、 胃の中で約6時間かけて更なる発酵と粘膜が溶け、盲腸便の中にあった発酵物は小腸で 吸収される仕組みです。

また、うさぎは体の大きさのわりに他の動物と比べて水を飲む量が多いのですが、水分摂取量が減ると 、房状の盲腸便になるといいます。
盲腸便の固まりの結合をバラすのに水分が必要で、水分摂取が減ると盲腸便の形状に変化が見られるようです

キツイ発情をしているうさぎの盲腸便も普段と違う形状をしている事があります。
房状では無く、5cm位の長さのある盲腸便(?)をする事があり 、発情に伴うストレスだと今まで見てきたうさぎの状態で判断していますが、特に臨床結果として 見聞きした事が無いので、発情・ストレスの因果関係はハッキリしません。
しかし、何らかの要因がありそのような盲腸便の出来損ないをすることだけは事実です。